「日常広告」

イラスト
日常広告

「日常広告」


「鉄の塊が動いている!!」と驚いていた時代から時は経ち、当たり前のように利用するツールになってしまった鉄の塊。

何百何千という人を物体を運んでいるのに文句言わないのに文句は言われる。

車掌はレバーを握り、乗客の機嫌と車両のスピードを伺う。

早朝の気だるく始まる始発と赤提灯帰りの旦那を乗せる終電。

そんな何も変わらない日常を運ぶ。

 

そんな電車にペタペタとシールが貼られたのはいつだろう。ふと思った。

もともと人を運ぶものとして作られた機なのに、人を運んでるだけじゃダメと言われるようになった。広告の一枚や二枚貼り付けないとダメって言われるようになった。

そしたら今度は体をにもシールを貼らなくちゃいけないようになった。嫌だって言ったんだけどタトゥー彫るわけじゃないんだからと言われた。

 

だから僕は言ったんだ。

 

「みんな苦しそうに猫背にして下向いてるよ?

床にシール貼った方がいいんじゃない?」

 

そしたら広告主に申し訳ないじゃないかと言われた。

 

だから代案を考えた。

「じゃあ広告ももっと大げさに捻じ曲げて書いたり、誇張して書けばバカだから騙されるんじゃない?」

 

「うん、それはもうやってるよ」

「そうだったね」

日常広告


という作品を作りました。

東京にきて一発目です。たぶん。

あくまでも電車が言ってました。

でもほんとなんでだろうね。

 

普通に生きているだけなのに疑問というものは世の中にはたくさんあって、数えだしたらきりがないです。でもそれを考えるのだって人間ができることの一つかなとも思います。

人を運んでるんじゃないんだ、日常を運んでるんだって電車の中で感じて描き始めて、それにしても広告が多いなあとも思えてきて、作品になっていきました。

最近だと紙媒体ではなく、ディスプレイ広告に変わってきていてびっくりしました。データを入れ替えるだけなのでコスト削減、何個もの企業が映し出せるなど効率いいなあと感動してました。CM見ないくせについつい見ちゃうしね。

東京にきて車から離れ、電車や自転車使うようになりました。これも日常化していくんだろうなあ。

盆栽。

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