【自転車日本一周】5話目「涙ときどき雷雨」

自転車日本一周
ペダルを踏む

今日は午後の天気が怪しいので

5時前に起きてささっとテントを片付けて

出発しました。

最初はスムーズに出来なかったテントの組み立てと片付けが

だんだんと早く出来るようになってきました。

 

緩やかな坂を登り、また下り、登り、繰り返して

富山県に入りました。

 

絵が魅力的

そびえ立つ飛騨山脈

 

 

 

ここからはいつもの旅日記ではありません。

別の記事にしようかと思いましたが

旅の中で出会った貴重なものなのでこの記事に書きます。

少し長くなりますがお付き合いください。

 

 

 

小矢部市を越え、高岡市で

少し休憩しようと思い、近くのセブンイレブンに

入りました。

そこには優しく、ベンチがありました。

近くに止め、そこに座っていたおじいさんに

「おはようございます!」と言うと

「おはよう」と笑顔で返してくれました。

 

いつも通り「どこからきたの?」「どこまで行くの?」

と質問を頂き、

「大阪から北海道を周り、日本一周しようと

思っています」と答えて

他愛もない会話をしていました。

 

ですが、僕が

「いつ死ぬかわからないから好きなことを

好きなだけしようと思ってます」

と言った瞬間におじいさんの顔色が

変わりました。

 

目を見て話していたので急変する顔に

焦りを感じ、なにかまずいこと言ったかなと

脳内のテープを巻き戻していると、

おじいさんが

「そうやって生きないとダメだよ」と

重たい口からこぼれました。

 

それから詳しく教えてもらえたのですが

おじいさんの長女さんがもう長く生きれないとの

ことでした。

 

最初は腹痛から始まったものが実はすい臓がんで

もう手の施しようがないと言われ

昨日、余命宣告をされたと。

 

「余命宣告なんてするもんじゃねえ、

医者だろうが、誰だろうが余命なんか分かるわけない。

それを聞いて腫らした目で本人に会えんだろ」

 

それを聞いていた僕は堪らなくなり

綺麗な青空を見つめることしか出来ませんでした。

 

おじいさんの怒りがどこにも向けられていなくて

僕は悔しくなりました。

 

相手も見えない、殴ってやりたいのに、絆創膏じゃ治らない

日々衰弱していく娘さんを見ていられなくなり

つい病室から離れてしまったり、

励ましの言葉も嘘の言葉も

たくさん伝えるけれど

正解がどれかはわからない。

 

今日明日の命だけど大切に生きてるよ。

 

僕はその言葉を聞き、感じ

今生きていることを実感しました。

 

だから好きなことをし、後悔を残さないように

とおじいさんは言ってくれました。

 

その後は富山の良いところ、観光名所なんかを聞き、

また違った気持ちで出発しました。

出発するときにおじいさんの背中から悲しさが

伝わってきたので、とっさに

「お父さん!!お元気で!

また会いましょう!!」

悔しさから出てきた言葉でしたが

「おう!気をつけろよ!」と笑顔で返してもらえました。

 

全ては守れないし、全てを助けることも出来ないけど

少しでも話した人は助けたいと

思っています。

 

まだまだそんな力はないけれど

大切な小さい経験値を積みたいと思います。

 

その後は順調に富山市に入り、

雷雨から逃げるためのスターバックスで涙目で書きました。

涙目

今日はネットカフェで泊まる予定です。

 

今日の

走行距離・56.99km

走行時間・3時間54分

総走行距離・401km

 

盆栽。

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