桃太郎の反抗期【第二話】 『隠(イン)』

物語

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そう猿は親分である桃太郎に聞く。

「よし、次は金太郎軍団と決着をつけにいくか。」

「はい!!」

猿と犬と雉(キジ)は答える。

作戦が決まると、また低いエンジン音を鳴らしながら倉庫を出た。


二人は15年経った今も変わらず深い森の薄暗い家で暮らしていた。

桃太郎が暴走しているとき二人は昔ながらの囲炉裏で暖をとっていた。

おばあさんが桃太郎のために作ったご飯は冷めてしまい、

囲炉裏から漏れる暖かい火の光に虚しく映っていた。

「今日も帰ってこないねぇ、ご飯食べなくても大丈夫なのかしら」

「うーん、どうしてあんな風になってしまったのか。」

「私たちの育て方が悪かったのでしょうか。。」

「いや、ちゃんと愛のある育て方をしたはずだ。

一度きつく叱らないといけないな」

二人はなぜ桃太郎が悪さをするのか分かりませんでした。

そんな時、古い電話がぎこちない音をたてて鳴りました。

「もしもし」

「こちら、警察ですが桃太郎のおじいさんでお間違い無いですか?」

「はい、そうです。うちの息子が何かしましたでしょうか」

「金太郎軍団と大喧嘩をしていたので保護しました、

引き取りに来ていただけないでしょうか。」

「申し訳ございません、すぐに行きます」

そのころ桃太郎は

金太郎軍団と桃太郎のチームがぶつかり合い最終決戦の大将戦をしても、

決着はつかず、疲れて倒れているところを警察に保護されて、

警察署の個室で説教を受けていました。

「もう喧嘩はやっちゃダメだぞ」

「・・・」

「わかったな!!」

「・・・」

ガチャ

扉が開いた。そこにはおじいさんが迎えに来ていました。

引き渡しの手続きを済ませ、おじいさんと桃太郎は

警察署を出ました。

帰りの道も桃太郎はまったく話しません。

おじいさんはずっと気になっていたことをそっと桃太郎に聞きました。

「なんでそんな悪さばかりするんだ」

「・・・」

「教えてくれ。わしらは愛を持ってお前を育てて来た。

そんなことをする息子に育てた覚えはない」

「うるせえな、何が息子だよ。俺は川から流れて来たんだろ。あんたらとは血が繋がってないんなら息子じゃねえよ」

「どうしてそれを…」

「噂で聞いたんだよ。ずっと俺を騙しやがって。」

そう言うと桃太郎は走り去ってしまいました。

おじいさんは隠していた事実を告げられてしまって

何も言えず、トボトボと家に帰りおばあさんに説明をしました。

ただ、伝えられなかったのを悔やみましたが、

これ以上悪さを重ねるならどうにか手を打たないといけないと

思い二人は「ある一族」にお願いをしに行くことに決めました。

 

続く

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